創業者対談 2023

創業者対談:代表取締役社長 相田和宏 × 専務取締役 笹波和敏

まずはこれまでの歩みを振り返ってみたいと思います。
特にここ数年のコロナ禍で、ブレインウッズではどのような取り組みをしてきましたか?

笹波

コロナ禍の最初の 1 年ではブレインウッズも少なからず打撃を受けました。国際会議等の世界的な中止や延期のため、通訳サービスへの影響がありました。当社の取った対策としては、オンラインでお客様にご利用いただける同時通訳サービスの仕組みを改善することでした。対面で行われる方が効果が高いと思われていた法人向けの英語研修もオンラインで行えるようにしていきました。また、国際見本市の中止が続いた翌年から、徐々にオンラインによる国際的な「展示会」や「会議」のニーズが増えるとともに、日英や英日での字幕や吹替の翻訳・制作に対応できるようにしてきました。

業種や分野的なところでは、インバウンド旅行者向けの業務が確実に減り、打撃を受けたこともありましたが、一方で衛生・予防分野のメディカル関連の翻訳のご依頼が増え、当該分野の翻訳者・校正者の募集・強化や制作の改善などに取り組んできたと思います。

相田
コロナ禍によって、特に一部影響を受けたお客様からのご依頼が減りましたが、逆にその間に需要が増えた業界もあり、そこで不足分、減少分をリカバリーしてきたというところがあると思います。通訳の方も今はまたかなり需要が伸びてきて、大変多くのご依頼をいただけるようになってきていますので、結果的にはよかったかと思います。
笹波
その他にも、コロナ禍でのトレンドとして、企業・組織内のチームビルディングに関するトレーニングの研修テキストやビデオのローカライズに取り組んできました。同時に当社も、在宅で社員が仕事をする体制を整えてきました。
相田
お客様の方でも同じような状況でしたが、当社も在宅勤務をするのが基本で、会社に来ていたのは管理部門と役員くらいでした。営業も制作もみんな在宅勤務を行ってきましたが、昨年の暮れから、特に営業系の社員を中心に社内で仕事してもらうように変わりました。

コロナ禍において、
自分のメンタルや体の健康を保つためにしていたことは何かありますか?

笹波
しばらく家族の事情で在宅ワークが増えたこともあったので、運動不足になりがちだったので、ほぼ毎晩ランニングをしていた時期もありました。ランニングは一旦始めると、タイムを縮めるのが楽しくてやめられなくなりましたが、会社勤務に戻ったとたんに続かなくなりました(笑)
相田
私の方は以前から健康の方は注意してきていたので、特に変えたことはないですが、やはり睡眠をしっかりとり、規則正しい生活をするようにしました。特に手洗いとうがい、運動をする、栄養をとるということは今までも気をつけていますけれど、改めて注意してこれたので、特に仕事に大きな穴を開けることはなかったと思います。

現在のブレインウッズの状況について話をしていきたいと思います。
コロナ禍を抜けつつある中、改めてブレインウッズを他社と比較して、差別化できる特徴や強みは何でしょうか?

笹波
一つ挙げるとしたら、コロナ禍でそれぞれ企業の情報発信の仕方が変わってきているということです。社内向けにも対外向けにもオンライン(ビデオ)での打ち合わせや会議が増え、シンポジウムや展示会・国際見本市もオンラインで行うのが当たり前になりました。その影響で、ビジネスの仕方も大きく変革の時期を迎えています。あらゆる組織や企業が自身の存在感をネットの世界でどのようにアピールすべきかについて、コロナ以前より気を使うようになりました。しかし残念なことに、国内の企業の多くは、国内向けに発信したハイコンテキストな情報をそのまま、海外に発信しようとしています。情報の受け手が理解できるように必要に応じて情報を加工する、必要ならば文脈も変える、というテキストの編集作業を加えることで、もっとよく伝えられる・伝わるということを私たちは知っています。情報の取捨選択や発想の転換ができる力、そういうところが翻訳会社、通訳会社として腕の見せどころではあると思います。そうしたことができる会社として、これからも注力していきたいと思います。
相田
過去 22 年、翻訳会社、通訳会社としてやってきていますが、最近は英語教育や、または英語の Web サイトを作るというような英語環境を作っていく、英語のニーズに対応するという企業さんが増えてきていています。そういった会社さんからのご相談が増えている感じがするんですよね。当社はもちろん翻訳サービスをご提供しますが、企業が海外に向けて事業をする、または海外と一緒に仕事をする中で、もっと英語環境や外国語環境を整えるというところのニーズが出ているのだと思います。それについて、当社はトータルなサービスで、翻訳だけではなくて、英語教育や外国語デザイン面のトータルでお客様のお手伝いが出来るというところが、他社さんとまた違うところなのかなと思います。また、そのような事業をやっていることがとても楽しいですね。

今の業務環境について教えてください。
社員の方々の雰囲気やチームワークはどのような感じでしょうか?

笹波
現在も一部の人が在宅勤務です。営業スタッフは皆出社していますけども、そういった中で、上手くオンラインでのミーティングを使ったりして、コミュニケーションはしっかりとれるようになっているかなと思います。なので、社内の雰囲気としては、みんな黙々と仕事をしつつも、しっかりとお互いのことを尊重し合って仕事が出来ているのではないかなと思います。
相田
仕事によっては結構複雑な内容もあったりもしますが、私も似たようなことを感じていて、みんなよくコミュニケーションをとったり、在宅の人への配慮をしたり、お互いに気遣いながら仕事をよくやっていると思います。難しい時もあると思いますけど、その時々よく皆さんが考えながら動いているなと感じ、とても感心しました。

ブレインウッズは今年 23 年目を迎えましたが、
今後の中期的・長期的なプランとして、やりたいことや考えていることはありますか?

笹波
毎年中期計画を策定して 3~5 年間の計画を作っていますが、それを着実に達成するために、一歩一歩計画を実現していく必要があります。コロナもそうですが、妨げとなることが起こったりすると、遅れたりすることもありますが、そこを一つ一つリカバリーしていきたいです。特に新人スタッフとパートナーの育成は、よりよく進めていきたいです。
相田
翻訳・通訳に限らずトータルな外国語サービスを提供するというところが、これから次のブレインウッズに脱皮していく一つの方向性かなと思っています。今回新オフィスに引っ越しをして雰囲気もガラっと変わりました。社員の方々も若い力がかなり集結されてる感じがしますので、新しい会社づくりをしながら新しい方向に向かって、中期計画を進めていきたいと思います。もちろん困難なこともあると思いますが、それらを一つ一つ乗り越えていくところで、会社の成長と社員の成長があると思いますので、困難なことを逃げずに、しっかりとみんなで乗り越えていく、そういう事業のやり方をしていきたいと思います。

今後の当社の求人募集において、
応募者の方々にはどのようなことを求め、期待していますか?

笹波
是非、チャレンジ精神を持って応募してほしい・臨んでほしい、と願っています。できることとか、今後の将来性とか、自分がこうやりたいと思ったことを実現するチャンスがあると思います。自分の夢や当社に出会うまで知り得なかった未来に向けて是非、応募していただければと思います。
相田
私もやはりどんどん新しいことを躊躇しないで恐れずに、色んなことを試しながらチャレンジしてみたい、挑戦してみたいという方に来ていただけるとありがたいです。今世の中はどんどん変わっているので、これからやることは新しいことが多いと思います。それらをみんなでやっていく、勇気を出してやっていくということが大事だと思うので、そのようなチャレンジ精神のある方のご応募に期待したいと思います。

一方で、すでに入社された若い社員の方々には、
どのように会社の事業に貢献してほしいと思いますか?

笹波
お客さんとリアルに対面で会って、お話する機会が少ないご時世ですので、なかなかお客さまがどう思っているのか、またはお客さまの先に存在する真のお客さまがどのような状態にあるかどうかといったところを考える機会が少ない状況が続いていると思われます。そんな状況下で勝ち抜くために、想像力を持って視野を広げつつ、良い問いを持ち、一緒に考え続けていきたいなと思っています。そこに色々な気づきやチャンスがあると思いますので。
相田
私も若い方々に時々会社でもお話しますが、しっかりと仕事をしながら自分の力を高めていく、それが会社の事業にプラスになりますし、ひいては社会貢献にも繋がっていくと思います。会社自体が社会にどのように貢献していくのかが一番大事だと思います。それに向かって、みんなで成長しながら、より良い仕事ができる会社になるといいなと思います。
笹波
先程、企業の情報発信についてお話しましたが、英語による情報発信サポートには、特に力を入れていきたいと思っています。日本企業のウェブサイトや統合報告書を英語化してほしいというニーズはありますが、(元々日本人による日本語発想で日本人向けに作られているため)文化や立場が違う海外の人向けにテキストを吟味し書き直す、ビジュアルワークも含めて再検討する、ということをしないと、本当に伝えたいことは伝わりません。よく「忠実に翻訳してほしい」というご依頼やご要望を伺うことがありますが、「忠実に翻訳」したために全く伝わらない Web サイトやテキストの例をたくさん見てきました。良いテキストをつくるには、翻訳プラスアルファのスキルと経験が必要です。そういったところもしっかり捉えて制作できるクリエイティブなチーム体制を構築し、お客様の役に立ちたいと考えています。
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